2015,7,30 ホワイトニングのあれこれ
歯を毎日磨いているのに、茶色い歯は嫌ですよね。
歯の色を取ろうとして、強く磨いてしまったりと間違った歯ブラシの使い方をしていると、歯が削れてしまったり、歯肉が下がってきたりしてしまいます。
今回は、ホワイトニングについて書きたいと思います。
まずは、漂白のメカニズムについて説明させて頂きます。
漂白で使う主な薬剤は過酸化水素水です。
この過酸化水素水は分解されるとフリーラジカルという活性酸素を放出します。このフリーラジカルが歯の表面にある着色物を酸化、分解してくれます。
神経が生きている歯と神経が死んでしまっている歯によって処置が異なります。
まずは、神経が生きている歯に行う処置についてです
この処置には、病院でする処置と自宅でする処置があります。
病院で行う処置は、オフィス・ホワイトニングと言います。
これは、過酸化水素水を用います。過酸化水素水が口腔内に入ると、歯の表面についている着色物質を酸化して分解してくれます。レーザーを併用することで、酸化作用を促進させます。
しかし、着色物質がとれても、白い歯にはなりません。
なぜなら、歯の表層にあるエナメル質というものは半透明で、その下層にある象牙質というものは、黄色を帯びているいるからです。
これでは、せっかく着色よごれを取ったのに、象牙質の黄色い部分が見えてしまいます。しかしながら
ここで、二つの説をご紹介いたしましょう。
①マスキング説と②薬物浸透説です。
①マスキング説とは
歯の表層にあるエナメル質とは、エナメル小柱という柱が規則正しく束のようになっています。このエナメル小柱の表層10㎛の周囲にある有機物質が分解され、エナメル質表層にあたる光が乱反射し、白くみえるというわけです。
②薬物浸透説とは
エナメル質とは97%無機物質で残りが有機物質と水分でできています。この有機物質にフリーラジカルが浸透、拡散し象牙質まで達し、漂白作用をを発揮します。
以上二つの説により漂白作用をもたらすのです。
以上がオフィス・ブリーチによるホワイトニングのメカニズムになります。
次回は自宅でホワイトニングを行う方法と神経が死んでしまった歯についてお話しさせて頂きます。